レッスン 6 18分

プロンプトパターン

実務で即使える5つの定番プロンプトパターン。反転パターン、テンプレートパターン、メタプロンプトなどを学びます。

パターンを知れば、ゼロから作る必要がない

🔄 Quick Recall: ここまでで3つのコアテクニック(ペルソナ設定、Few-Shot、Chain-of-Thought)を学びました。これらを組み合わせた実務で即使える定番パターンを紹介します。

プロンプト設計のプロは、毎回ゼロからプロンプトを書いているわけではありません。検証済みのパターンをベースに、タスクに合わせて調整しています。

ここでは、特に実務で使用頻度が高い5つのパターンを紹介します。

パターン1:反転パターン(AIに質問させる)

通常のプロンプトでは、あなたが質問してAIが答えます。反転パターンでは、この関係を逆にします。

あなたはプロジェクト管理の専門家です。

私はECサイトのリニューアルプロジェクトを計画しています。
プロジェクト計画書を作る前に、あなたから私に質問してください。
計画に必要な情報を漏れなく集めるために、
10個の質問を優先度順に出してください。

なぜ効果的か:

  • 自分が見落としている視点に気づける
  • AIが「何の情報が足りないか」を教えてくれる
  • 質問に答えた後で依頼すると、AIがより精度の高い出力を返せる

活用シーン: 企画書、事業計画、要件定義、提案書の作成前

Quick Check: 反転パターンと通常のプロンプトを組み合わせるとどうなりますか?(AIの質問に答えた後、その回答を踏まえてタスクを依頼する。2段階のプロセスで品質が上がる)

パターン2:テンプレートパターン

出力の「枠」をあらかじめ定義して、AIにその枠を埋めさせます。

以下のテンプレートに沿って、新商品の企画書を作成してください。

## 企画名
[商品名:一行で]

## 課題認識
[この商品が解決する顧客の課題を3行で]

## ソリューション
[商品の概要と特徴を箇条書き5つで]

## ターゲット
[メインターゲットのペルソナを1段落で]

## 競合との差別化
| 項目 | 自社 | 競合A | 競合B |
|------|------|-------|-------|
[3行以上]

## 収益モデル
[価格設定と収益予測を2行で]

---
商品:AIを活用した中小企業向け経理自動化ツール

なぜ効果的か:

  • 出力の構造が完全にコントロールできる
  • 必要な項目の漏れを防げる
  • 社内で統一されたフォーマットで資料を作れる

パターン3:メタプロンプト(プロンプトのためのプロンプト)

AIにプロンプト自体を改善させる、あるいはプロンプトを生成させる手法です。

プロンプトの改善を依頼:

以下のプロンプトを改善してください。
改善の観点:
1. 明確さ
2. 具体性
3. 出力品質
改善前と改善後を並べて、改善ポイントを説明してください。

元のプロンプト:
「売上を上げる方法を教えて」

目的からプロンプトを生成:

以下の目的を達成するための最適なプロンプトを設計してください。

目的:月次の営業レポートを自動生成したい
条件:
- 営業データ(顧客名、金額、ステージ)を入力として受け取る
- 経営陣向けのサマリーを含む
- 今月のハイライトと課題を自動抽出する
- 表形式とグラフの説明を含む

メタプロンプトは、プロンプト設計スキルを高める練習にもなります。

パターン4:ガードレールパターン

AIの出力が意図しない方向に逸れないよう、「やってはいけないこと」を明示します。

あなたは顧客サポート担当として回答してください。

【やること】
- お客様の問題に共感を示す
- 解決策を具体的に提案する
- 次のステップを明確にする

【やらないこと】
- 競合他社の製品を推薦しない
- 「わかりません」とだけ回答しない
- 社内の機密情報に言及しない
- 値引き・返金を勝手に約束しない

なぜ効果的か:

  • 「やること」だけでは、AIは予期しない方向に暴走することがある
  • 「やらないこと」を明示すると、出力の範囲が明確に制限される
  • 特にカスタマーサポート、広報、法務関連で重要

Quick Check: 社外向けのプレスリリースをAIに書かせるとき、ガードレールに入れるべき「やらないこと」は何ですか?(未確認の数値を含めない、競合批判をしない、法的に確定していない内容を断定しない)

パターン5:段階的洗練パターン

最初から完璧を求めず、複数回のやりとりで段階的に品質を上げます。

ステップ1:大枠を作る
「新サービスの紹介ページの構成を提案して。セクション名だけでOK。」

ステップ2:各セクションを展開
「2番目のセクション『機能紹介』を詳しく書いて。箇条書きで。」

ステップ3:品質を磨く
「このセクションを以下の観点で改善して:
1. もっと具体的な数字を含める
2. 読者のベネフィットを先に出す
3. CTA(行動喚起)を追加」

一度に全部を求めるより、段階的に洗練する方が、各ステップの品質が高くなります。

5パターンの使い分け

パターン使いどころ主なメリット
反転企画の初期段階見落としの発見
テンプレート定型資料の作成構造のコントロール
メタプロンプトの改善設計スキルの向上
ガードレール対外的な文書リスクの回避
段階的洗練複雑な成果物品質の段階的向上

Key Takeaways

  • プロンプトパターンは「車輪の再発明」を防ぐ — 検証済みの型をベースに調整する
  • 反転パターン:AIに質問させて、見落としを発見する
  • テンプレートパターン:出力の「枠」を先に定義する
  • メタプロンプト:AIにプロンプト自体を改善・生成させる
  • ガードレール:「やらないこと」を明示して出力範囲を制限する
  • 段階的洗練:一度に全部求めず、ステップを分けて品質を上げる

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5つの実務パターンを手に入れました。でも、パターンを使ってもうまくいかないときがあります。次のレッスンでは、プロンプトの「デバッグ」— なぜ期待した結果が出ないのかを特定し、修正する技術を学びます。

理解度チェック

1. 「反転パターン」が効果的な場面は?

2. メタプロンプトとは何ですか?

3. ガードレールパターンを使う主な理由は?

すべての問題に答えてから確認できます

まず上のクイズを完了してください

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