エージェントアーキテクチャ:目標・ツール・推論
AIエージェントの構成要素を深掘り——目標設計、推論ループ、ツール統合、メモリシステム、評価戦略。
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レッスン1でエージェントとは何かを学んだ。ここからは内部の仕組み——自律的な振る舞いを可能にするアーキテクチャを理解する。
推論ループ
すべてのAIエージェントはループで動く。驚くほどシンプル:
- 観察(Observe) — 現状は? 何を知っている? これまで何をした?
- 思考(Think) — 目標と現状を踏まえ、次に何をすべきか?
- 行動(Act) — 利用可能なツールを使って次のステップを実行
- 評価(Evaluate) — うまくいった? 目標に近づいた?
- 反復(Repeat) — 目標未達ならステップ1に戻る
このループは、目標を達成するか、上限(最大ステップ数、時間、予算)に達するか、行き詰まって助けを求めるまで続く。
魔法はステップ2にある。現代の言語モデルは、計画を立て、複雑な状況を推論し、想定外に適応できるほど優秀になった。
以下のエージェントタスクの推論ループを実演して。
目標:2026年3月15-22日の東京→ロンドンの
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ステップバイステップでループを辿って:
1. エージェントは最初に何を観察する?
2. 何を考え/計画する?
3. 最初にどんなアクションを取る?
4. そのアクション後に何を観察する?
5. どう評価し、次のステップを決める?
目標達成まで続けて(仮想の結果を使用)。
✅ Quick Check: エージェントの推論ループの5つのステップは?
観察(現状を把握)、思考(次のアクションを計画)、行動(ツールで実行)、評価(目標への進捗をチェック)、反復(完了まで繰り返す)。このサイクルがすべての自律的エージェント行動を駆動するエンジン。
目標設計
曖昧な目標は曖昧なパフォーマンスを生む。良い目標はエージェント向けSMART-Aフレームワークに従う:
Specific(具体的) — 「中小企業向けCRMトップ5を調査」は「CRMを調査」に勝る。
Measurable(測定可能) — エージェントはどうやって完了を知る? 「5つのプラットフォームの価格・機能・評価の比較表を作成」。
Achievable(達成可能) — エージェントには目標を達成するためのツールが必要。ウェブアクセスなしのエージェントに現在の価格調査を頼まない。
Relevant(適切) — 目標はエージェントの能力に合致すべき。リサーチエージェントに金融取引の実行を頼まない。
Time/Token-bounded(制限付き) — ステップ数や時間の上限を設定。上限なしではエージェントは無限ループする可能性がある。
以下のタスクに対してエージェントの目標を作りたい:[タスクを記述]
SMART-Aフレームワークで目標を書いて:
1. Specific:エージェントは具体的に何を生産すべき?
2. Measurable:出力が完全で正確だとどう検証する?
3. Achievable:エージェントに必要なツールは?
4. Relevant:エージェントの能力範囲内か?
5. Time-bounded:合理的なステップ/時間の上限は?
エージェントに渡す最終的なゴールステートメントを書いて。
ツールアーキテクチャ
ツールがエージェントをチャットボット以上にする。ツールはエージェントが呼び出せる任意の機能:
| ツールの種類 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| ウェブ検索 | 最新情報の取得 | 競合の価格を検索 |
| コード実行 | 計算やスクリプト実行 | 売上CSVの分析 |
| ファイルアクセス | ドキュメント読み書き | PDF契約書の読み取り、レポート作成 |
| API呼び出し | 外部サービスとの連携 | 在庫確認、メール送信、CRM更新 |
| データベースクエリ | 構造化データの取得 | 未払い請求のある顧客を抽出 |
| ブラウザ操作 | ウェブサイトの操作 | フォーム入力、商品ページのスクレイピング |
エージェントは現在のステップに基づいてどのツールを使うか判断する。
メモリシステム
エージェントが効果的に動くには3種類のメモリが必要:
ワーキングメモリ — 今考えていること。現在のステップ、直近のツール結果、即時のコンテキスト。通常はコンテキストウィンドウ。
エピソードメモリ — このタスク中に何が起きたか。実行したステップ、受け取った結果、遭遇したエラー。失敗アプローチの繰り返しを防ぐ。
永続メモリ — セッションをまたいで残る知識。ユーザーの好み、過去のリサーチ結果、学習したパターン。繰り返し実行するエージェントに有用。
エージェントパターン
タスクによって異なるアーキテクチャが適する:
シーケンシャル型 — ステップが順に実行:調査→分析→執筆→レビュー。明確な線形フローのタスク向き。
分岐型 — 発見した内容に応じてパスを選択。「データが構造化されていればそのまま分析。非構造化なら先に抽出・クレンジング」。条件分岐があるタスク向き。
反復型 — 品質が十分になるまでプロセスを繰り返す。「ドラフト作成→評価→弱い部分を改善→再評価」。品質重視のタスク向き。
並列型 — 複数のサブタスクを同時実行。「A社、B社、C社を同時に調査し、結果を統合」。ステップ間に依存関係がないタスク向き。
✅ Quick Check: 自分が自動化したいタスクに最適なエージェントパターンはどれ? 4つのパターンから選び、なぜそれが最適か考えてみよう。
Key Takeaways
- 推論ループ(観察→思考→行動→評価→反復)がすべてのAIエージェントのエンジン
- SMART-Aフレームワークによる明確な目標設計がエージェントのパフォーマンスを劇的に改善
- ツールがエージェントにテキスト生成を超えた能力を与える:検索、コード、ファイル、API、DB、ブラウザ操作
- 3種類のメモリ:ワーキング(現在のコンテキスト)、エピソード(タスク履歴)、永続(セッション間の知識)
- 4つのパターンが大半のユースケースをカバー:シーケンシャル、分岐、反復、並列
- 構築前のアーキテクチャ設計が無駄な作業と不安定な結果を防ぐ
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レッスン3:はじめてのエージェント構築では、このアーキテクチャを実際に動くエージェントに変える——目標設定から実行、結果まで。
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