AIリサーチと取材先の発掘
AIで背景調査、文書分析、公文書マイニング、手動では見つからない取材先の発掘を高速化する方法を学ぶ。
🔄 Quick Recall: 前のレッスンでAIがジャーナリズムの各段階を加速することを学んだ。最も大きなリターンが得られるのがリサーチ——ここから掘り下げる。
リサーチの革命
リサーチは記者が最も時間を使う工程。地方の不動産開発業者と市議会の関係を調べる記者は、何年分の議事録、選挙資金報告書、不動産取引記録、過去の報道を精査する必要がある。数日の仕事。
AIを使えば、これらの文書を投入し、キーコネクションがハイライトされた構造化要約を1時間で得られる。重要な文書は自分で読む。でもAIが「どの文書が重要か」を教えてくれる。
文書要約
AIリサーチの基本中の基本——大量文書を実用的なブリーフィングに変換する。
以下の文書を要約して:[文書を貼り付け or アップロード]
1. 主な主張・結論のリスト
2. 登場する人物・組織名と役割
3. 主要な数値データ(出典ページ番号つき)
4. 矛盾点や曖昧な表現
5. 追加取材が必要そうなポイント
日本の報道リサーチで使えるコツ:
- 国会議事録、有価証券報告書、登記情報はAIに構造を理解させてから投入
- 朝日新聞のALOFAのように、会見や取材音声をまず文字起こし→AIで要約の2段階が効率的
- 日本語の固有名詞(人名、法人名、法律名)は誤変換に注意——要約後に原文と照合
取材先の発掘
パターン1:公文書から人を見つける
以下の[文書の種類]を分析し、[テーマ]について
知見を持つ可能性のある人物を特定して:
[文書内容 or 概要]
各人物について:
- 名前と所属
- なぜこの人物が関連するか
- 公開されている連絡手段
- 取材の切り口の提案
パターン2:専門家マッピング
[テーマ]についてコメントできる専門家を
以下のカテゴリで提案して:
- 学術研究者(日本の大学・研究機関)
- 業界関係者(企業・団体)
- 政策立案者(省庁・自治体)
- 市民活動家・NPO
各カテゴリで2-3名、
公開情報に基づく根拠も添えて。
背景調査のブリーフィング
[企業名 or 人名]について、
公開情報を基にした背景調査ブリーフィングを作成して:
1. 基本情報(設立、所在地、主要事業)
2. 主要人物と役割
3. 最近のニュース・メディア露出
4. 訴訟・行政処分の記録
5. 財務概要(公開情報に基づく)
6. 取材すべきポイント・疑問
※注意:すべて公開情報の範囲で。
「確認が必要」な情報にはその旨を明記。
✅ Quick Check: AIが「取材先候補」として名前を出してきた。次のステップは? AIの提案を鵜呑みにしない。その人物が本当に関連するか、公開プロフィールで確認し、コンタクトは自分で取る。AIは「候補リスト」を作るだけ——信頼関係を築くのは記者の仕事。
日本のリサーチ源とAI活用
| リサーチ源 | AIの使い方 |
|---|---|
| 国会議事録(国会会議録検索システム) | 特定テーマに関する発言を抽出・要約 |
| 有価証券報告書(EDINET) | 財務データの推移分析、リスク要因の抽出 |
| 裁判例(裁判所ウェブサイト) | 判例の要約、類似案件の比較 |
| 統計データ(e-Stat) | 大量データの傾向分析、異常値の検出 |
| 特許情報(J-PlatPat) | 技術動向の把握、企業の研究開発方向性 |
エクササイズ:AIで背景調査する
自分の担当分野に関連する企業または人物を1つ選んで:
- AIに背景調査ブリーフィングを依頼する
- ブリーフィングの主要事実を3つ、原文ソースで検証する
- AIが「取材先候補」として提案した人物を、公開情報で確認する
- 検証結果を記録する——AIが正確だった点と不正確だった点は?
Key Takeaways
- AI要約は出発点——重要な情報は必ず原文で検証する
- AIは公文書・データベースから取材先候補を発掘できるが、信頼関係の構築は人間の仕事
- 背景調査ブリーフィングは手作業で何時間もかかるものをAIが構造化してくれる
- 日本の公文書(議事録、有価証券報告書、登記)もAIリサーチの素材になる
- 「AIが見つけた」はリード(手がかり)であって記事ではない——検証がすべて
次のレッスン: AIリサーチの次はファクトチェック。主張、データ、ソースの正確性をAIワークフローで検証する方法。
理解度チェック
まず上のクイズを完了してください
レッスン完了!