データベースとバックエンドロジック
ノーコードのデータベースプラットフォームを使ってデータを保存・整理・管理する——SQLに触れずにバックエンドを構築。
🔄 Quick Recall: 前回のレッスンで自動化ワークフローを構築した。ワークフローはシステム間でデータを移動させる——でもそのデータはどこに住んでいる? このレッスンでアプリや自動化を支えるデータ層を構築する。
データで考える
アプリも自動化もWebサイトも、裏側にはデータがある。ノーコード開発で最も重要なスキルの1つは「データで考える」力。
テーブルの基本
ノーコードデータベースの基本単位はテーブル。スプレッドシートに似ているが、もっと構造的。
スプレッドシートとデータベースの違い:
| スプレッドシート | データベース |
|---|---|
| 自由なフォーマット | 列ごとに型が決まっている |
| 1ファイルに全部入れがち | テーブルを分けてリンク |
| データが増えると破綻しやすい | スケーラブル |
| 同時編集でデータが壊れやすい | データの整合性を保つ仕組み |
リレーション:テーブルをつなげる
データベースの真価はリレーション。テーブル同士をリンクで結ぶことで、データに文脈が生まれる。
主なリレーションの種類:
| 種類 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 1対多 | 1クライアント → 複数プロジェクト | 1つのレコードに複数が紐づく |
| 多対多 | タスク ↔ タグ | 両方が複数持ち合う |
| 1対1 | 社員 → 社員プロフィール | 1対1で紐づく |
AIでデータモデルを設計:
以下のアプリのデータベース構造を設計して:
アプリの目的:[説明]
管理するデータ:[リスト]
各テーブルについて:
1. テーブル名
2. フィールド名と型(テキスト、数値、日付、セレクト等)
3. 他テーブルとのリレーション
4. 計算フィールド(あれば)
5. インデックスやフィルターのおすすめ
ビューで同じデータを多角的に見る
1つのテーブルから複数のビューを作成できる:
例:タスクテーブルの活用
| ビュー名 | フィルター/グループ | 用途 |
|---|---|---|
| 全タスク | なし | 全体の俯瞰 |
| 自分のタスク | 担当者=自分 | 日常の作業リスト |
| 今週の期限 | 期限=今週 | 直近の優先度管理 |
| プロジェクト別 | グループ:プロジェクト | プロジェクトマネジメント |
| 完了済み | ステータス=完了 | 進捗レビュー |
| カンバン | ステータスでカラム分け | ビジュアルな進捗管理 |
✅ Quick Check: 自分の仕事で使っているスプレッドシートを1つ思い浮かべよう。そのデータを複数のテーブルに分けるとしたら、どう分ける? テーブル間のリレーションは?
日本のノーコードデータベース環境
Notion: ドキュメントとデータベースが融合。社内Wiki+タスク管理+CRMの一体化に強い。日本での人気が急上昇。
kintone: 業務データベースとしても機能。レコードの承認フロー、アクセス権、プロセス管理をGUIで設定可能。日本語UIが完全。
Airtable: スプレッドシートの使いやすさとデータベースの構造を両立。APIが充実し、自動化との連携が強力。ただし日本語UIは限定的。
Googleスプレッドシート+AppSheet: 既存のスプレッドシートをそのままアプリ化。Googleワークスペースを使っている企業に最適。
フィールド型の選び方
正しいフィールド型の選択が、データの品質を決める:
| データ | 推奨型 | 避けるべき型 |
|---|---|---|
| 名前 | テキスト | — |
| 金額 | 数値(通貨) | テキスト(計算できなくなる) |
| 日付 | 日付 | テキスト(ソートが壊れる) |
| ステータス | セレクト(選択肢) | テキスト(表記揺れが起きる) |
| メールアドレス | メール | テキスト(バリデーションなし) |
| はい/いいえ | チェックボックス | テキスト |
Key Takeaways
- データベースはスプレッドシートの進化系——型の厳密さとリレーションが違い
- テーブルを分けてリレーションでつなぐ(正規化)ことで、重複を防ぎ更新を楽にする
- ビューは同じデータの異なる「窓」——フィルター、ソート、グループ化で目的別に表示
- AIにアプリの目的を伝えれば、テーブル構造とリレーションを設計してくれる
- フィールド型の正しい選択がデータ品質の基盤——テキストに頼りすぎない
- Notion、kintone、Airtable、GoogleスプレッドシートがJP市場での主要選択肢
Up Next
レッスン7:AIをノーコードの相棒にするでは、構築の全工程でAIを活用して、開発スピードとクオリティを引き上げる方法を学ぶ。
理解度チェック
まず上のクイズを完了してください
レッスン完了!