AIをノーコードの相棒にする
ノーコード開発のあらゆる工程でAIを活用する——コンテンツ生成、デザイン提案、トラブルシューティング、テスト計画まで。
🔄 Quick Recall: ここまでWebサイト、アプリ、自動化、データベースを構築してきた。今回はその全工程にAIを投入して、開発スピードとクオリティを一段階引き上げる。
AIは「ひとりチーム」
かつてプロダクトを作るには、デザイナー、開発者、コピーライター、テスター、プロジェクトマネージャーのチームが必要だった。AI+ノーコードなら、これらの役割を1人でカバーできる:
- AIはデザイナー — レイアウト、配色、UI構成を提案
- AIはコピーライター — すべてのテキストコンテンツを生成
- AIは設計者 — データモデルとアプリ構造を計画
- AIは開発者 — 必要な場面でカスタムコードを書く
- AIはテスター — テストシナリオとエッジケースを生成
- AIはPM — タスクとマイルストーンに分解
AIでデザインを決める
白紙のキャンバスの前で固まったら、AIに相談:
ダッシュボードを設計中。フィットネスコーチがクライアント全員を一覧で確認する画面。
表示するデータ:氏名、プログラム名、最終チェックイン日、進捗率、次回セッション日、未読メッセージ数
提案してほしいこと:
1. レイアウトとコンポーネントの配置
2. どのデータを一番目立たせるべきか
3. ステータス表示のカラーコーディング
4. 最初の3秒で何が見えるべきか
5. スマホ表示の考慮点
デザインの方向性を複数出すことも:
クライアント予約ページのデザインを3パターン提案して:
1. ミニマル(Apple風のクリーンさ)
2. 温かみ(サロン・ウェルネス系)
3. 業務効率(BtoB向け)
各パターン:レイアウト構成、配色、フォントの雰囲気、画像の方向性、CTAの配置。
✅ Quick Check: AIが「ひとりチーム」として機能する6つの役割は何か? デザイナー、コピーライター、設計者、開発者、テスター、PMの各役割で、自分はチームリーダーのようにAIに指示を出す。
AIでアプリの全テキストを生成
アプリには想像以上にテキストが必要。オンボーディング、エラーメッセージ、空状態メッセージ、通知、ツールチップ——AIでまとめて生成:
オンボーディングフロー:
プロジェクト管理アプリの4ステップオンボーディングを書いて:
ステップ1:ウェルカム——アプリの説明、ワクワク感のあるトーン
ステップ2:最初のプロジェクト作成——フォーム入力をガイド
ステップ3:チーム招待——コラボのメリットを伝える
ステップ4:最初のアクション——すぐできるタスクを提案
各ステップ:見出し、本文2文、ボタンのテキスト。簡潔で前向きに。日本語の敬体で。
エラーメッセージ:
予約アプリのエラーメッセージを書いて:
1. 選択した時間帯が埋まっている場合
2. 決済が失敗した場合
3. メールアドレスの形式が正しくない場合
4. 必須項目が未入力の場合
5. セッション切れで再ログインが必要な場合
ルール:技術用語なし。責めるのではなく助ける。次のアクションを提示。
AIでカスタムコードを書いてもらう
ノーコードでも、たまにカスタムコードが必要になる場面がある。ビルトイン機能では足りない計算式や、特定の動作を実現する小さなスクリプト。AIが書いてくれる:
ノーコードアプリ用のカスタムコードが必要。プラットフォームはJavaScript対応。
やりたいこと:日付を受け取って、人間が読みやすい相対時刻を返す関数
- 「たった今」(1分未満)
- 「5分前」
- 「2時間前」
- 「昨日」
- 「3日前」
- 「3月15日」(7日以上前)
関数を書いて、各部分の意味を説明して。アプリビルダーのどこに貼ればいいかも教えて。
JavaScriptがわからなくても大丈夫。AIに「各行の意味を日本語で説明して」と頼めば、何をしているか把握できる。
AIでトラブルシューティング
問題が起きたとき、AIに的確に助けてもらうテンプレート:
ノーコードアプリで問題が発生。トラブルシューティングを手伝って:
プラットフォーム:[使用中のツール]
作ったもの:[簡単な説明]
期待した動作:フォーム送信後、クライアントテーブルにレコードが追加され、確認メールが送信される
実際の動作:フォームは送信成功(成功メッセージ表示)だが、テーブルにレコードが表示されない。メールも届かない
試したこと:
- フォームのフィールドとテーブルの列が一致しているか確認
- 自動化がONになっているか確認
- 別のメールアドレスで再テスト
設定の詳細:[フォーム→テーブル→メール自動化の接続方法]
何が原因か? ステップバイステップのデバッグチェックリストをください。
「期待した動作」「実際の動作」「試したこと」の3点セットが、AIの診断精度を劇的に上げる。
AIでテストと品質管理
ローンチ前に、AIで包括的なテスト計画を生成:
クライアント予約アプリのテストチェックリストを生成して:
機能一覧:
- ユーザー登録・ログイン
- 空き時間の閲覧
- 予約の確定
- 確認メール受信
- キャンセル・変更
- 管理者ダッシュボード
各機能について:
1. 正常系(すべて正しく動く場合)
2. エッジケース(何がおかしくなりうる?)
3. 入力バリデーション(変なデータ、空欄、長すぎるテキスト)
4. 権限テスト(他人の予約が見えないか?)
5. スマホでの動作確認
「実際のユーザーがやりそうなこと」を5つのシナリオで追加して。
自分で作ったアプリは「正しい使い方」がわかっているから、見落とすバグがある。AIは「間違った使い方」を網羅的に考えてくれる。
AIで機能の優先順位を決める
プロダクトが成長してきたら、次に何を作るかの判断にもAIを使う:
予約アプリが50人のユーザーで稼働中。ユーザーからの要望:
1. 定期予約(毎週同じ時間)
2. 満席時のウェイトリスト
3. 決済連携(PayPay、クレカ)
4. 施術者が見られるクライアントメモ
5. グループ予約
6. Googleカレンダー同期
優先順位を決めるのを手伝って:
1. 既存ユーザーの離脱を防ぐ機能は?
2. 新規ユーザーを呼び込む機能は?
3. ノーコードで最も作りやすいものは?
4. 依存関係を考慮した構築順は?
5. V1ではスキップまたは簡略化できるものは?
Key Takeaways
- AIはデザイナー、コピーライター、設計者、開発者、テスター、PMの6役をカバーする「ひとりチーム」
- アプリの全テキスト(オンボーディング、エラーメッセージ、空状態)をAIで一括生成
- カスタムコードもAIが書く——ただし必ず意味を理解してからアプリに追加
- トラブルシューティングは「期待した動作 vs 実際の動作 vs 試したこと」の3点セットでAIに伝える
- AIが生成するテストシナリオは、作った本人が見落とすバグを拾ってくれる
- 機能の優先順位づけもAIに——ユーザー価値、構築難易度、依存関係の3軸で判断
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