流れるプレゼン構成術
聞き手を自然に結論へ導くプレゼンの構造設計。ストーリーアーク、SCQ、問題解決フレームワーク。
なぜ「構成」が9割なのか
🔄 前のレッスンで、聞き手の分析と目的の定義を学んだ。今回は、その聞き手を自然に結論へ導くプレゼンの骨組みを作る。
美しいスライドで構成がめちゃくちゃなプレゼンと、シンプルなスライドで構成が完璧なプレゼン——どちらが説得力があるか。
答えは明白だ。構成が良ければ、スライドが質素でもメッセージは伝わる。構成が悪ければ、どんなに美しいスライドも救えない。
構成とは「聞き手の頭の中にストーリーを構築する順番」のことだ。
SCQフレームワーク
マッキンゼーの名著『考える技術・書く技術』で有名なSCQ(Situation-Complication-Question):
S = Situation(状況)
聞き手が「そうだ」と同意する事実から始める。
「わが社の営業チームは過去3年間、年15%の成長を達成してきました。」
C = Complication(課題)
その状況を揺さぶる変化や問題を示す。
「しかし今四半期、成長率が3%に急減速しました。主要顧客3社が契約を更新しませんでした。」
Q = Question(問い)
聴衆が自然に抱く問いを言語化する。
「どうすれば成長軌道に戻せるのか?」
そしてあなたの答え(メインメッセージ)を示す。
「カスタマーサクセス体制を強化し、エンタープライズ顧客の維持率を改善します。具体的には3つの施策を提案します。」
AIでSCQを設計する
以下のプレゼンのSCQフレームワークを作成してください:
テーマ:[テーマ]
聞き手:[誰]
目的:[聞き手にどう行動してほしいか]
以下を出力してください:
1. Situation:聞き手が同意する現状(1-2文)
2. Complication:現状を揺さぶる課題(1-2文)
3. Question:聴衆が自然に抱く問い(1文)
4. Answer:あなたのメインメッセージ(1文)
5. 3つのサポートポイント
3の法則
メインポイントは3つに絞る。
なぜ3つか:
- 人間の短期記憶は3〜5項目が限界
- 3つなら聴衆が覚えて帰れる
- 3つなら各ポイントを十分に掘り下げられる
- 7つのポイントは誰も覚えない
| ポイント数 | 聴衆の記憶率 | 適切な場面 |
|---|---|---|
| 1 | 最高 | エレベーターピッチ、緊急連絡 |
| 3 | 高い | 通常のプレゼン |
| 5 | 中程度 | ワークショップ、研修 |
| 7+ | 低い | ほぼ誰も覚えない |
プレゼンの構成テンプレート
テンプレート1:問題→解決型(最も汎用的)
1. オープニング(フック + 目的)
↓
2. 問題の提示(なぜ今これが重要か)
↓
3. 解決策のポイント①
↓ [ブリッジ]
4. 解決策のポイント②
↓ [ブリッジ]
5. 解決策のポイント③
↓
6. まとめ + 次のアクション
テンプレート2:過去→現在→未来型
1. 過去:これまでどうだったか
↓
2. 現在:何が変わったか
↓
3. 未来:これからどうすべきか
↓
4. 提案:具体的なアクション
テンプレート3:比較型
1. 選択肢Aの概要
↓
2. 選択肢Bの概要
↓
3. 比較(メリット・デメリット)
↓
4. 推奨とその理由
✅ Quick Check: あなたの次のプレゼンはどの構成テンプレートが最適か?その理由は?
ブリッジ(移行文)
セクション間をつなぐブリッジは、聴衆が迷子にならないための道しるべだ。
ブリッジの例:
- 「課題を見てきました。では解決策はあるのか? 3つの具体的施策を提案します。」
- 「1つ目のポイントはカバーしました。では2つ目——実装について見ていきましょう。」
- 「ここまでで"何を"すべきかは明確になりました。次は"どうやって"実現するかです。」
ブリッジがないと、スライドがバラバラに感じられる。聴衆は「今どこにいて、どこに向かっているのか」が分からなくなる。
AIで構成を設計する
10分間のプレゼンの構成を設計してください。
テーマ:[テーマ]
聞き手:[誰]
目的:[行動変容]
条件:
- SCQフレームワークでオープニングを構成
- メインポイントは3つまで
- 各セクション間にブリッジを入れる
- クローズには明確なCTA(Call to Action)を含める
- 各セクションの想定時間を記載
Key Takeaways
- プレゼンの説得力の9割は構成で決まる
- SCQフレームワーク:状況→課題→問い→答え
- 3の法則:メインポイントは3つに絞る
- ブリッジ(移行文)で聴衆が迷子にならないようにする
- 構成テンプレートを目的に合わせて選ぶ
- AIで構成の骨組みを素早く設計できる
Up next: 次のレッスンでは、伝わるスライドの書き方——1スライド=1メッセージを実践し、視覚的に優れたスライドを作る方法を学ぶ。
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