プロンプトの基本
良いプロンプトの構成要素と、結果を劇的に改善する基本テクニックを学びます。
プロンプトの4つの要素
🔄 Quick Recall: 前回のレッスンで、AIは「次の言葉を予測する」仕組みで動いていると学びました。ということは、予測の精度はこちらが与える情報量に直結します。
良いプロンプトには、4つの要素があります。全部が毎回必要なわけじゃないですが、知っておくと格段に結果が良くなります。
1. 役割(Role)
AIに「誰として」回答するかを指定します。
「あなたは10年の経験を持つマーケティングマネージャーです」
役割を指定すると、AIの回答のトーン、語彙、視点が変わります。「マーケティングマネージャーとして」と言えば、KPIやROIの観点が自然に含まれるようになる。
2. タスク(Task)
「何をしてほしいか」を明確に伝えます。
| あいまい | 明確 |
|---|---|
| プレゼンを手伝って | 10分のプレゼン資料の構成を5スライド分作成して |
| メールを書いて | 納期延長を依頼するビジネスメールを敬語で作成して |
| 分析して | 売上データの前年比較を表形式でまとめて |
3. コンテキスト(Context)
背景情報や状況をAIに共有します。
「来週の経営会議で、IT部門のDX推進について発表します。聴衆は役員10名で、技術的な詳細より事業インパクトに関心があります。」
コンテキストがあるほど、回答の的確さが上がります。
4. 制約(Constraints)
出力のフォーマットや条件を指定します。
- 「箇条書きで5つ」
- 「300字以内で」
- 「敬語で」
- 「メリットとデメリットの両方を含めて」
✅ Quick Check: 「レポートを書いて」というプロンプトに足りない4要素は何ですか?(役割、タスクの詳細、コンテキスト、制約)
実践:Before/After
実際のビジネスシーンで、プロンプトを改善してみましょう。
Before(改善前)
営業報告を書いて
After(改善後)
あなたは法人営業チームのリーダーです。
今月の営業報告書を以下の構成で作成してください:
- 対象期間:2026年1月
- 新規獲得:5社(うち大手1社)
- 売上達成率:112%
- 課題:競合A社との価格競争が激化
フォーマット:
1. 今月のハイライト(3行)
2. 数値サマリー(表形式)
3. 成功要因の分析(箇条書き)
4. 来月のアクションプラン(3つ)
トーン:簡潔でデータドリブン。経営陣向け。
この改善で、AIは「何を」「どう」「誰向けに」書けばいいか正確に理解できます。
日本語プロンプトのコツ
日本語でプロンプトを書く場合の特有のポイントがあります:
- 敬語レベルを指定する — 「です・ます調で」「ビジネス敬語で」「カジュアルに」
- 英語の専門用語はそのまま使う — 「KPI」「ROI」「DX」はそのままの方がAIに伝わりやすい
- 箇条書きで構造化する — 長い文章で指示するより、要素を分けた方が精度が上がる
- 「〜してください」を明確に — 日本語はあいまいになりがちなので、動詞を具体的に
✅ Quick Check: 日本語プロンプトで敬語レベルを指定する理由は?(AIのデフォルトのトーンが安定しないため)
試してみよう:最初のプロンプト演習
以下のテンプレートを使って、実際にChatGPTかClaudeで試してみてください:
あなたは[役割]です。
[タスクの説明]
背景情報:
- [コンテキスト1]
- [コンテキスト2]
制約:
- [フォーマット指定]
- [トーン指定]
- [その他の条件]
たとえば:
あなたは人事部のベテラン採用担当です。
新卒向けの会社説明会の冒頭5分間のスクリプトを作成してください。
背景情報:
- IT企業、社員300名
- リモートワーク率70%
- 昨年の新卒定着率95%
制約:
- 親しみやすいトーンで
- 数字を3つ以上含める
- 「御社のここが良い」と感じるポイントを3つ盛り込む
Key Takeaways
- 良いプロンプトの4要素:役割、タスク、コンテキスト、制約
- 具体的であるほど、AIの回答は的確になる
- 日本語プロンプトでは敬語レベルの指定が重要
- 箇条書きで構造化すると、AIが指示を正確に理解しやすい
- まずはテンプレートを使って練習し、徐々に自分のスタイルを見つける
Up Next
プロンプトの基本がわかったところで、次はもう一段上のテクニック。レッスン4では「コンテキストとメモリ」— AIに背景情報をうまく渡して、会話を重ねるほど精度が上がる方法を学びます。
理解度チェック
まず上のクイズを完了してください
レッスン完了!