助成元リサーチの技術
団体のミッションに合った助成元を見つける方法。財団、行政、企業の助成プログラムの調べ方とAIリサーチ活用術。
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🔄 Quick Recall: 前のレッスンで、助成元の優先事項とのミスマッチが不採択の最大の原因だと学びました。このレッスンでは、そのミスマッチを確実に避ける方法を身につけます。
「狙いを定めてから撃つ」
多くの団体が、間違った助成元に膨大な時間を費やしています。助成プログラムを見つけ、金額に惹かれて応募を決め、何週間もかけて申請書を書く——でもそもそも助成元が求めるテーマと合っていなければ、最初から採択の可能性はゼロです。
このレッスンのゴール:自分たちの活動に本当に合った助成元を体系的に見つけ出すプロセスを確立する。
日本の助成金・補助金の3つのタイプ
助成元のタイプを理解すれば、リサーチの方向性が定まります:
| タイプ | 例 | 典型的な助成額 | 申請の複雑さ |
|---|---|---|---|
| 行政の補助金 | 省庁・自治体の補助金事業 | 数十万〜数億円 | 高い(書式が厳格、提出書類多数) |
| 民間財団の助成金 | 日本財団、トヨタ財団、赤い羽根 | 数十万〜数千万円 | 中程度(財団により差が大きい) |
| 企業の助成・協賛 | CSR/メセナプログラム、企業財団 | 数万〜数百万円 | 低〜中程度 |
行政の補助金は最大規模だが最も競争が激しく、書式要件が厳格。専任スタッフがいる団体向け。jGrantsやミラサポplusで検索できます。
民間財団の助成金はNPO資金調達の柱。小規模な家族財団から日本財団のような大規模財団まで幅広い。助成財団センターのデータベースが網羅的です。
企業の助成金は比較的小額だが、パートナーシップの機会がついてくることも。企業のCSR方針やメセナ活動に合致する事業が対象。
リサーチツールとデータベース
無料で使える主要リソース:
- 助成財団センター(jfc.or.jp): 民間助成金の最も包括的なデータベース
- jGrants: 経済産業省が運営する補助金の電子申請システム
- ミラサポplus: 中小企業向け補助金・助成金の検索ポータル
- CANPAN: NPO・公益活動向け助成情報
- 補助金ポータル: 民間運営の補助金検索サイト
- 各自治体のHP: 都道府県・市区町村独自の助成プログラム
AIを使ったリサーチ:
[団体の種類]として[地域]で[ミッション]に取り組んでいます。
主なプログラム:[2〜3つのプログラムを記載]
年間予算:約[金額]
以下の観点で助成元をリサーチしてください:
1. この活動に助成しそうな財団のタイプを10種類提案
2. 対象になりそうな行政の補助金プログラムを特定
3. 地域の企業CSR・メセナプログラムで候補になるものを挙げる
4. 各提案について、なぜ良いマッチなのかを説明
5. 確認すべき応募資格要件があれば指摘する
✅ Quick Check: 助成金の3つのタイプ(行政、民間財団、企業)の特徴と違いを整理してみましょう。それぞれの助成額の規模と申請の複雑さはどう違いますか?
助成元の優先事項を分析する
助成元を見つけるのが第一歩。整合性を確認するのが第二歩です。
すべての候補助成元について、以下の情報を確認:
- ミッションステートメント: 何を重視すると言っているか?
- 助成要項(募集要項): 何に助成し、何には助成しないか?
- 過去の採択一覧: 実際にどこに助成したか?
- 年次報告書・事業報告: 何を成果として強調しているか?
- 事業報告書・決算書: 助成の規模感と傾向は?
過去の採択実績が最も信頼できる情報源です。 ミッションステートメントは「こうありたい」という理想。実際の採択一覧は「本当に何を助成しているか」の事実。両者にズレがあることは珍しくありません。
AIを使った助成元分析:
以下は[助成元名]の募集要項です:
[要項を貼り付け]
この助成元を分析してください:
1. 要項から読み取れる上位3つの優先事項は?
2. どのような団体を好んでいるか?
3. 地理的なフォーカスは?
4. 典型的な助成規模は?
5. 応募資格上の制限や注意点は?
6. 私たちの活動([簡潔に説明])との整合性はどの程度か?
ファンダープロスペクトリストを作る
候補助成元をフィット度でランク付けした一覧を作りましょう:
| 項目 | 目的 |
|---|---|
| 助成元名 | 識別 |
| タイプ | 行政・民間財団・企業 |
| 重点分野 | 何に助成するか |
| 対象地域 | どこに助成するか |
| 助成額の目安 | 金額レンジ |
| 締め切り | 申請期限 |
| 整合性スコア | フィット度(1〜5) |
| ステータス | 調査中・申請準備中・提出済・採択・不採択 |
まず20〜30件の候補をリストアップ。 そこから整合性の高い8〜10件に絞って、実際に申請書を書く対象を決めます。
✅ Quick Check: 助成元のミッションステートメントよりも過去の採択実績が重要な理由は?ミッションステートメントは「理想」、採択実績は「事実」。言っていることと実際にやっていることにギャップがある助成元は少なくないため、実績ベースで判断するのがリサーチの鉄則です。
整合性スコアリングシステム
5つの基準で各候補を評価します:
| 基準 | 配点比率 | 評価の観点 |
|---|---|---|
| ミッションの一致 | 30% | 助成元の優先事項に自分たちの活動が直接対応するか? |
| 地域の適合 | 20% | 助成対象地域に自分たちの活動エリアが含まれるか? |
| 規模の適合 | 20% | 申請額が助成元の典型的な助成レンジ内か? |
| 応募資格 | 15% | 記載されているすべての要件を満たしているか? |
| 関係性 | 15% | 何らかのつながりや過去の接点があるか? |
各基準を1〜5で評価し、配点比率をかけて合計。 スコアで優先順位を決めます。
スコア3.5以上の候補にだけ申請書を書く。 整合性2.0の助成元にどんなに高額な助成金があっても、時間の無駄です。
リサーチ時の危険信号
魅力的に見えて実は時間を無駄にする助成元もあります:
| 危険信号 | 意味 |
|---|---|
| 募集要項が非公開 | 不透明なプロセス、招待制の可能性 |
| 過去の採択一覧がない | 実際の助成パターンを検証できない |
| ミッションが極端に広い | 具体的な整合性を示しにくい |
| 助成規模に対してスタッフが極端に少ない | 審査が遅い・不安定な可能性 |
| 自団体が満たせない応募資格制限 | 工夫でカバーできない資格要件 |
やってみよう
最初のファンダープロスペクトリストを作ってみましょう:
- 上のAIリサーチプロンプトに自団体の情報を入れて実行
- 候補から有望な5件を選ぶ
- それぞれの募集要項をオンラインで確認
- AIファンダー分析プロンプトを各候補に対して実行
- 5基準でスコアリング
- フィット度の高い順にランキング
これで優先順位のついたターゲットリストの完成。このリストから書くすべての申請書は、すでに整合性が確認済みです。
Key Takeaways
- 助成元との整合性が最重要——正しい相手への「まあまあの申請書」は、間違った相手への「完璧な申請書」に勝る
- 日本の助成金は行政補助金・民間財団・企業の3タイプ、それぞれ規模と申請プロセスが異なる
- 過去の採択実績で助成元が「実際に何を助成しているか」を分析する——ミッションステートメントだけでは不十分
- 5基準(ミッション、地域、規模、資格、関係性)でスコアリングし、3.5以上にだけ申請する
- 20〜30件の候補から8〜10件に絞り込み、無駄な申請を排除する
次のレッスン: レッスン3「説得力あるニーズステートメント」では、プロジェクトが解決する課題を、審査員に「いますぐ支援しなければ」と感じさせる言葉で描く方法を学びます。
理解度チェック
まず上のクイズを完了してください
レッスン完了!