レッスン 4 15分

撮影と制作ワークフロー

スマホでもプロ品質を実現する撮影テクニック。照明、音声、カメラ設定と効率的な撮影ワークフローを学ぶ。

🔄 Quick Recall: 前回のレッスンで絵コンテとショットリストを作った。「何を見せるか」の設計図が完成している。今回はその設計図をもとに、実際の撮影に入る。

計画が撮影を速くする

ここまで台本、絵コンテ、ショットリストを準備してきた。計画がしっかりしている10分の動画なら、撮影は1〜2時間で完了する。計画なしだと丸一日かかって、それでも必要なカットを撮り忘れる。

撮影は制作プロセスの中で「最も短い」パートになるべき。

撮影前チェックリスト

録画ボタンを押す前に、このチェックを通す:

[撮影タイプ] の動画を [場所] で撮影します。
機材:[手持ちの機材リスト]

以下の項目で撮影前チェックリストを作成してください:
1. 機材チェック(充電、ストレージ、設定)
2. 場所の準備(照明、背景、騒音)
3. 音声セットアップ(マイク配置、テスト録音)
4. カメラ設定(解像度、フレームレート、WB)
5. 最初に撮る3カットの確認
6. このタイプの動画でよくあるミス

音声:最優先事項

音声品質は映像品質より重要。必ず。

選択肢品質費用向いている用途
ラベリアマイク優秀2,000〜5,000円トーク、インタビュー
ガンマイク優秀5,000〜20,000円ロケ、動きのある撮影
USBマイクとても良い5,000〜10,000円チュートリアル、ポッドキャスト
スマホマイク(近距離)無料クイックコンテンツ
カメラ内蔵マイク無料バックアップ用のみ

音声の4原則

マイクを近づける。 口元から15cm以内が理想。2,000円のピンマイクを15cmに付けた方が、5万円のマイクを2m離して使うより圧倒的にいい。

必ずテスト録音。 10秒録って、イヤホンで再生。エコー、環境音、クリアさを確認。

環境をコントロール。 窓を閉める、エアコンを止める、スマホをサイレントに。カーペットやカーテンがある部屋はエコーが少ない。

ルームトーンを録る。 撮影場所で30秒の「無音」を録音しておく。編集で音声ギャップを埋めるときに使える。

照明:三点照明

プロの照明に高い機材は要らない。

      [フィルライト]
[キーライト]----[被写体]----[バックライト]
           |
        [カメラ]

キーライト(主光源): 45度横から当てるメインの光。窓、デスクライト、リングライトなど。

フィルライト(補助光): キーライトの反対側。影を和らげる。白い画用紙でキーライトを反射させるだけでOK。

バックライト(背面光): 被写体の後ろ上方。背景から浮かせる効果。なくても可だが、あると一気にプロっぽくなる。

目的無料予算あり(2,000〜5,000円)
キーライト窓の間接光リングライト / LEDパネル
フィルライト白い画用紙の反射2枚目のLEDパネル(弱め)
バックライトデスクライト小型LEDストリップ

Quick Check: チュートリアルを撮る準備完了。でも背後に窓があり、ノートPCの内蔵マイクを使い、テスト録音をしていない。最初に直すべき3つは?——(1) 窓を正面か横に移動(逆光回避)、(2) 外部マイクを使う(イヤホンマイクでも可)、(3) 10秒テスト録音して確認。この3つだけで品質が劇的に改善する。

カメラ設定

スマホでもDSLRでも、押さえるべき設定:

解像度

  • 1080p(フルHD): YouTube向けに十分、ファイルサイズが小さい
  • 4K: 将来対応、編集でクロップ可能、ファイルが大きい

フレームレート

  • 24fps: 映画的な雰囲気
  • 30fps: オンラインコンテンツの標準
  • 60fps: 滑らかな動き、アクションやチュートリアル向き

ホワイトバランス 照明に合わせる:自然光(約5500K)、室内白熱灯(約3200K)、蛍光灯(約4000K)。迷ったらオートでOK。

スマホ撮影のコツ

  • 背面カメラを使う(インカメラより高画質)
  • 顔を長押ししてフォーカスと露出をロック
  • YouTubeは横向き、TikTok/Reelsは縦向き
  • 三脚やスマホスタンドで固定する(手持ちは厳禁)

効率的な撮影ワークフロー

まとめ撮り

定期的にコンテンツを作るなら、1回のセッションで複数本を撮影:

半日で4本の動画を撮影します。テーマ:
1. [テーマA]
2. [テーマB]
3. [テーマC]
4. [テーマD]

撮影スケジュールを作成してください:
- 場所/セットアップ別にカットをグルーピング
- 衣装・背景の変更を最小化
- セットアップと片付けの時間を含める
- エネルギー休憩を入れる
- 必要な総時間の見積もり

テイク戦略

  • テイク1: 通し撮りでウォームアップ
  • テイク2: 本番。エネルギーを入れて
  • テイク3: 特定のセクションだけ撮り直し
  • 安全テイク: ワイドアングルで全体を1回通し撮り(バックアップ)

完璧を追わない。小さなミスは編集でカットできる。エネルギーと自然さの方がはるかに大事。

よくある撮影ミス

ミス影響対策
テスト録音なしで本撮影使えない素材必ず10秒テスト
窓を背にして撮影シルエットになる窓を正面か横に
手持ちでブレブレ視聴者が酔う三脚 or 固定面を使う
散らかった背景注意が散る片付けるかボカす
アスペクト比ミスプラットフォーム不適合撮影前に確認

Key Takeaways

  • 音声品質が最優先——まずマイクに投資し、口元に近づける
  • 三点照明(キー・フィル・バック)は窓+白紙だけでも実現できる
  • 必ず10秒テスト録音→イヤホンで確認してから本撮影
  • まとめ撮りでセットアップ回数を減らし、制作時間を大幅短縮
  • 完璧なテイクを追わない——エネルギーと自然さが最も視聴者に響く

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レッスン5:AI編集テクニックでは、撮影した素材を効率的に編集する方法——カット、テンポ、字幕、音声の最適化を学ぶ。

理解度チェック

1. 動画の技術的要素で最も優先すべきものは?

2. 三点照明の「キーライト」として最も手軽に使えるものは?

3. 複数の動画を1回のセッションでまとめて撮影するメリットは?

すべての問題に答えてから確認できます

まず上のクイズを完了してください

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