撮影と制作ワークフロー
スマホでもプロ品質を実現する撮影テクニック。照明、音声、カメラ設定と効率的な撮影ワークフローを学ぶ。
🔄 Quick Recall: 前回のレッスンで絵コンテとショットリストを作った。「何を見せるか」の設計図が完成している。今回はその設計図をもとに、実際の撮影に入る。
計画が撮影を速くする
ここまで台本、絵コンテ、ショットリストを準備してきた。計画がしっかりしている10分の動画なら、撮影は1〜2時間で完了する。計画なしだと丸一日かかって、それでも必要なカットを撮り忘れる。
撮影は制作プロセスの中で「最も短い」パートになるべき。
撮影前チェックリスト
録画ボタンを押す前に、このチェックを通す:
[撮影タイプ] の動画を [場所] で撮影します。
機材:[手持ちの機材リスト]
以下の項目で撮影前チェックリストを作成してください:
1. 機材チェック(充電、ストレージ、設定)
2. 場所の準備(照明、背景、騒音)
3. 音声セットアップ(マイク配置、テスト録音)
4. カメラ設定(解像度、フレームレート、WB)
5. 最初に撮る3カットの確認
6. このタイプの動画でよくあるミス
音声:最優先事項
音声品質は映像品質より重要。必ず。
| 選択肢 | 品質 | 費用 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| ラベリアマイク | 優秀 | 2,000〜5,000円 | トーク、インタビュー |
| ガンマイク | 優秀 | 5,000〜20,000円 | ロケ、動きのある撮影 |
| USBマイク | とても良い | 5,000〜10,000円 | チュートリアル、ポッドキャスト |
| スマホマイク(近距離) | 可 | 無料 | クイックコンテンツ |
| カメラ内蔵マイク | 低 | 無料 | バックアップ用のみ |
音声の4原則
マイクを近づける。 口元から15cm以内が理想。2,000円のピンマイクを15cmに付けた方が、5万円のマイクを2m離して使うより圧倒的にいい。
必ずテスト録音。 10秒録って、イヤホンで再生。エコー、環境音、クリアさを確認。
環境をコントロール。 窓を閉める、エアコンを止める、スマホをサイレントに。カーペットやカーテンがある部屋はエコーが少ない。
ルームトーンを録る。 撮影場所で30秒の「無音」を録音しておく。編集で音声ギャップを埋めるときに使える。
照明:三点照明
プロの照明に高い機材は要らない。
[フィルライト]
\
\
[キーライト]----[被写体]----[バックライト]
|
[カメラ]
キーライト(主光源): 45度横から当てるメインの光。窓、デスクライト、リングライトなど。
フィルライト(補助光): キーライトの反対側。影を和らげる。白い画用紙でキーライトを反射させるだけでOK。
バックライト(背面光): 被写体の後ろ上方。背景から浮かせる効果。なくても可だが、あると一気にプロっぽくなる。
| 目的 | 無料 | 予算あり(2,000〜5,000円) |
|---|---|---|
| キーライト | 窓の間接光 | リングライト / LEDパネル |
| フィルライト | 白い画用紙の反射 | 2枚目のLEDパネル(弱め) |
| バックライト | デスクライト | 小型LEDストリップ |
✅ Quick Check: チュートリアルを撮る準備完了。でも背後に窓があり、ノートPCの内蔵マイクを使い、テスト録音をしていない。最初に直すべき3つは?——(1) 窓を正面か横に移動(逆光回避)、(2) 外部マイクを使う(イヤホンマイクでも可)、(3) 10秒テスト録音して確認。この3つだけで品質が劇的に改善する。
カメラ設定
スマホでもDSLRでも、押さえるべき設定:
解像度
- 1080p(フルHD): YouTube向けに十分、ファイルサイズが小さい
- 4K: 将来対応、編集でクロップ可能、ファイルが大きい
フレームレート
- 24fps: 映画的な雰囲気
- 30fps: オンラインコンテンツの標準
- 60fps: 滑らかな動き、アクションやチュートリアル向き
ホワイトバランス 照明に合わせる:自然光(約5500K)、室内白熱灯(約3200K)、蛍光灯(約4000K)。迷ったらオートでOK。
スマホ撮影のコツ
- 背面カメラを使う(インカメラより高画質)
- 顔を長押ししてフォーカスと露出をロック
- YouTubeは横向き、TikTok/Reelsは縦向き
- 三脚やスマホスタンドで固定する(手持ちは厳禁)
効率的な撮影ワークフロー
まとめ撮り
定期的にコンテンツを作るなら、1回のセッションで複数本を撮影:
半日で4本の動画を撮影します。テーマ:
1. [テーマA]
2. [テーマB]
3. [テーマC]
4. [テーマD]
撮影スケジュールを作成してください:
- 場所/セットアップ別にカットをグルーピング
- 衣装・背景の変更を最小化
- セットアップと片付けの時間を含める
- エネルギー休憩を入れる
- 必要な総時間の見積もり
テイク戦略
- テイク1: 通し撮りでウォームアップ
- テイク2: 本番。エネルギーを入れて
- テイク3: 特定のセクションだけ撮り直し
- 安全テイク: ワイドアングルで全体を1回通し撮り(バックアップ)
完璧を追わない。小さなミスは編集でカットできる。エネルギーと自然さの方がはるかに大事。
よくある撮影ミス
| ミス | 影響 | 対策 |
|---|---|---|
| テスト録音なしで本撮影 | 使えない素材 | 必ず10秒テスト |
| 窓を背にして撮影 | シルエットになる | 窓を正面か横に |
| 手持ちでブレブレ | 視聴者が酔う | 三脚 or 固定面を使う |
| 散らかった背景 | 注意が散る | 片付けるかボカす |
| アスペクト比ミス | プラットフォーム不適合 | 撮影前に確認 |
Key Takeaways
- 音声品質が最優先——まずマイクに投資し、口元に近づける
- 三点照明(キー・フィル・バック)は窓+白紙だけでも実現できる
- 必ず10秒テスト録音→イヤホンで確認してから本撮影
- まとめ撮りでセットアップ回数を減らし、制作時間を大幅短縮
- 完璧なテイクを追わない——エネルギーと自然さが最も視聴者に響く
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