レッスン 4 15分

ポートフォリオの組み方

成長と安定を両立するポートフォリオを構築する。アセットアロケーション、分散投資、リバランスの戦略をAIで分析。

🔄 Quick Recall: 前回のレッスンで個別企業の決算書を読む方法を学んだ。今回は視点をズームアウト——1社の分析から、投資全体の設計へ。

ポートフォリオ設計の基本

ポートフォリオは投資のランダムな寄せ集めではない。成長への欲求と安定への必要性をバランスさせた、意図的な設計。この設計を正しくすることが、個別銘柄を選ぶことよりもはるかに重要。

なぜアセットアロケーションが最重要か

研究によると、ポートフォリオのリターン変動の約90%はアセットアロケーションで説明される。銘柄選びでもマーケットタイミングでもない。「株式にいくら、債券にいくら」という根本的な問いが、他のすべてを支配する。

[年齢]歳です。投資期間は[X]年。
[低/中/高]程度のボラティリティは許容できます。
目標は[退職/住宅購入/教育資金/資産形成]です。

自分に合った資産配分を提案して:
1. 株式 vs 債券の比率
2. 株式内:国内 vs 海外の比率
3. 債券内:国債 vs 社債の比率
4. なぜこの配分が自分のプロフィールに合うのか
5. 過去のデータに基づくこの配分のパフォーマンス(参考値)

年齢ベースの目安

定番の目安:債券の割合を自分の年齢と同じくらいに。30歳なら株式70%・債券30%からスタート。

年齢株式債券考え方
25歳75-90%10-25%長い投資期間、下落を乗り越える時間がある
35歳65-80%20-35%まだ数十年の回復期間
45歳55-70%30-45%リスクを抑えつつ成長も必要
55歳40-60%40-60%築いた資産を守る段階
65歳30-50%50-70%収入と保全が中心

重要: これはあくまで出発点。個人のリスク許容度、収入の安定性、財務目標で大きく変わる。

日本で組むシンプルポートフォリオ

初心者にとって、2〜4本のファンドで十分な分散が実現できる:

2本ポートフォリオ(最もシンプル)

eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)  — 80%
eMAXIS Slim先進国債券            — 20%

3本ポートフォリオ(やや細かく)

eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)  — 60%
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)     — 20%
eMAXIS Slim先進国債券            — 20%

これで得られるもの:

  • 世界中の何千もの企業への投資
  • セクター・国・通貨をまたいだ分散
  • 債券による株式下落時のクッション
  • 超低コスト(信託報酬0.05%〜0.15%程度)

Quick Check: 友人のポートフォリオがこうだとする:トヨタ40%、ソニー30%、任天堂20%、現金10%。「3社に分散してるから大丈夫」と言う。この論理の何が問題?

分散投資の仕組み

分散投資が効くのは、異なる投資対象が同じイベントに対して異なる反応をするから:

イベント日本株海外株債券不動産
日本の景気後退下落影響軽微かも通常は上昇下落
金利上昇通常は下落まちまち下落下落
インフレ中程度まちまち下落上がることが多い
世界的な成長上昇上昇中程度上昇

ポートフォリオの一部が下がっても、別の部分が持ちこたえる、あるいは上がる。これがポイント。

分散の5つのレベル:

  1. 資産クラスの分散: 株式 + 債券 + 不動産
  2. 地域の分散: 日本 + 先進国 + 新興国
  3. セクターの分散: テクノロジー + ヘルスケア + 金融 + 消費財
  4. 時価総額の分散: 大型株 + 中型株 + 小型株
  5. 時間の分散: 一括投資ではなく、定期的に投資する(積立投資)

積立投資(ドルコスト平均法)

一括投資の代わりに、毎月決まった金額を投資する:

毎月3万円の積立:

  • 1月:基準価額15,000円 → 2口購入
  • 2月:基準価額12,000円 → 2.5口購入
  • 3月:基準価額18,000円 → 1.67口購入

平均購入単価:14,400円(15,000円ではない)

価格が安い月に多く買い、高い月に少なく買うことで、自然に平均コストを下げる。市場のタイミングを計るストレスから解放される。

新NISAのつみたて投資枠は、まさにこの積立投資のために設計されている。

リバランス:目標を維持する

市場の動きは、時間とともに配分を目標からずらしていく。

例: 株式70%・債券30%でスタート。株式が好調で、気づくと株式80%・債券20%に。想定以上のリスクを取っている状態。

リバランスの方法:

方法やり方タイミング
定期リバランス半年/年1回チェック固定スケジュール
閾値リバランス目標から5%以上ずれたら調整必要に応じて
積立調整新規積立を比率の低い方に振り向ける毎月の積立時

ヒント: NISAの非課税枠内なら売却益に税金がかからないため、リバランスがしやすい。

Key Takeaways

  • アセットアロケーション(株式 vs 債券の比率)がポートフォリオの約90%を決める——最も重要な判断
  • 年齢ベースの目安を出発点に、個人のリスク許容度と目標で調整
  • 2〜4本のインデックスファンドで優れた分散が低コストで実現できる
  • 分散は資産クラス、地域、セクター、時価総額、時間の5軸で考える
  • 積立投資(ドルコスト平均法)はタイミングリスクと感情的な判断を排除する
  • 定期的なリバランスで、市場の変動による配分のずれを修正する

Up Next

レッスン5:リスクとの付き合い方では、投資リスクを正しく理解し、自分のリスク許容度に合った戦略を選ぶ方法を学ぶ。

理解度チェック

1. アセットアロケーション(資産配分)とは?

2. 日本の個人投資家にとって、新NISAのつみたて投資枠で最も合理的な使い方は?

3. 「リバランス」とは何を意味し、なぜ必要?

すべての問題に答えてから確認できます

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