銀行照合
帳簿と通帳明細を突き合わせ、エラー・漏れ・不正を発見する銀行照合の実践方法を学ぶ。
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🔄 前回のおさらい: レッスン3で借方と貸方を使って取引を記録しました。しかしその記録が正確かどうか、どうやって確認する?ここで照合が登場します。
毎回きちんと記帳している。帳簿はきれいに見える。しかし本当に正確だろうか?
このレッスンの終わりに、銀行照合の全プロセスを実行し、よくある差異への対処法がわかるようになります。
なぜ照合するのか
帳簿の記録と通帳明細は同じ内容を示すはず。しかし実際にはぴったり一致することは稀。その理由:
タイミング差。 28日に振込を記帳したが、相手が入金処理したのは翌月3日。自分の帳簿には載っているが通帳にはまだない。
記録漏れ。 振込手数料、自動引落し、受取利息。記帳しなければ帳簿が間違っている。
誤記。 入力ミス、金額違い、二重記帳や記帳忘れ。
不正。 身に覚えのない引き落とし、偽造小切手、なりすまし。照合はしばしば不正発見のきっかけになる。
照合の手順
ステップ1:書類を準備する
必要なもの:
- 対象期間の通帳明細(ネットバンキングからダウンロード)
- 同期間の帳簿残高(元帳や会計ソフトから)
ステップ2:通帳残高から始める
通帳明細の期末残高を起点とする。
ステップ3:未達入金を加算する
帳簿には記録済みだが銀行でまだ処理されていない入金。月末に入金手続きをした場合など。
通帳残高 + 未達入金
ステップ4:未決済支払を差し引く
帳簿には支出として記録済みだが、相手がまだ引き出していないもの。
通帳残高 + 未達入金 − 未決済支払 = 調整後通帳残高
ステップ5:帳簿残高から始める
次に自分の記録の期末残高を取る。
ステップ6:通帳に載っていて帳簿にない入金を加算
受取利息、返金など、まだ記帳していない入金。
ステップ7:通帳に載っていて帳簿にない支出を差し引く
振込手数料、サービス料、自動引落し、不渡りなど。
帳簿残高 + 未記帳入金 − 未記帳支出 = 調整後帳簿残高
ステップ8:比較する
調整後通帳残高 = 調整後帳簿残高 であるべき。
一致すれば完了。一致しなければどこかにエラーがある。
✅ 確認クイズ: 帳簿も通帳もそれぞれの記録日時点では正確なのに、残高が異なることがある。なぜか?
実例で照合する
フリーランスデザイナーの1ヶ月を照合してみよう。
通帳明細の期末残高: 845,000円
帳簿の期末残高: 817,500円
一致しない。理由を探す。
通帳側の調整:
- 未達入金(12月31日のクライアント支払い):+150,000円
- 未決済振込#1042(家賃):−120,000円
- 未決済振込#1043(消耗品):−30,000円
調整後通帳残高:845,000 + 150,000 − 120,000 − 30,000 = 845,000円
帳簿側の調整:
- 未記帳の振込手数料:−550円
- 未記帳の受取利息:+1,200円
- 記帳漏れのサブスク引落し:−6,200円
- 未記帳のクラウド利用料:−21,950円
調整後帳簿残高:817,500 + 1,200 − 550 − 6,200 − 21,950 = 790,000円
一致しない。数字を見直す——
修正版:
通帳明細の期末残高: 792,500円
通帳側:792,500 + 150,000 − 120,000 − 30,000 = 792,500円
帳簿側:817,500 + 1,200 − 550 − 6,200 − 19,450 = 792,500円
一致。すべての差異が特定・説明された。
よくある照合項目
| 項目 | どこに表示 | 対応 |
|---|---|---|
| 未決済支払 | 帳簿にあり、通帳にない | 待つ——処理される |
| 未達入金 | 帳簿にあり、通帳にない | 待つ——処理される |
| 振込手数料 | 通帳にあり、帳簿にない | 費用として記帳 |
| 受取利息 | 通帳にあり、帳簿にない | 収益として記帳 |
| 自動引落し | 通帳にあり、帳簿にない | 費用として記帳 |
| 不渡り | 通帳にあり、帳簿にない | 元の入金を取り消し |
| 記帳ミス | 帳簿 | 仕訳を修正 |
| 不正な引き落とし | 通帳にあり、帳簿にない | 直ちに銀行に連絡 |
数字が合わないとき
調整後残高が一致しない場合:
- 転記ミスを確認。 差額が9で割り切れるなら数字の入替ミスの可能性(例:54,000円を45,000円と記入。差額9,000円。9で割り切れる)。
- 漏れを確認。 通帳明細の全行を帳簿と突き合わせる。
- 二重記帳を確認。 同じ取引を2回記録していないか。
- 計算を確認。 単純な足し算ミスもある。
月次照合の習慣
毎月第1週にカレンダーリマインダーを設定:
- 先月の通帳明細をダウンロード
- 照合プロセスを実行
- 記帳漏れの取引を記録
- 不審なものを調査
- 照合記録をファイリング
所要時間:ほとんどの小規模ビジネスで15〜30分。確定申告時に節約できる時間:数時間。
AIの活用
通帳明細と帳簿をCSVでエクスポートし、このプロンプトを試す:
「2つの取引リストを比較してください。以下を特定してください:(1)通帳にあって帳簿にない取引、(2)帳簿にあって通帳にない取引、(3)一致する取引の金額差異。」
AIは大量のリスト比較が得意。手作業で1時間かかる差異を数秒でフラグできる。
まとめ
- 銀行照合は帳簿と通帳の記録を検証する
- タイミング差(未決済支払、未達入金)は正常
- 記録漏れ取引(手数料、自動引落し)は記帳が必要
- 調整後残高が一致しない場合は転記ミス、漏れ、二重記帳を確認
- 月次照合は15〜30分で、年末の何時間もの苦労を防ぐ
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