レッスン 3 15分

助成金申請書とプロポーザル作成

AIを助成金ライティングの共同執筆者に変える。ニーズステートメント、ロジックモデル、予算説明書を劇的に速く作成する方法。

50万円の一通

前のレッスンでは、オーディエンスの理解——寄付者、ボランティア、地域社会——を探った。その土台の上に、ここから具体的なスキルを構築していく。

ある子ども支援NPOのプログラムディレクターが、同じ財団に3回連続で不採択になった。同じプログラム。同じデータ。同じ成果。3回の不採択。

4回目の申請で、AIを使ってその財団の年次報告書、最近の助成先、公表された優先事項を分析した。そして申請書を書き直し、財団の言葉遣いをミラーリングし、プログラムを財団の目標に沿ってフレーミングした。

採択された。50万円。

プログラムは変わっていなかった。フレーミングが変わった。

これがAIが助成金ライティングで最も力を発揮すること——助成団体の目を通して自分の活動を見る手助け。やり方を学ぼう。

AIを使った助成金ライティング・ワークフロー

助成金申請書には明確なセクションがあり、AIはそれぞれで異なる形で力を発揮する:

  1. 助成団体リサーチとアラインメント ——一文字も書く前に相手が何を求めているか理解する
  2. ニーズステートメント ——なぜこの活動が重要かのケースを構築する
  3. プログラム記述とロジックモデル ——アプローチがどう機能するかを示す
  4. 目標・指標・アウトカム ——測定可能な成功を定義する
  5. 予算説明 ——すべての費目を根拠づける
  6. レビューと仕上げ ——一貫性と助成団体との整合性を確保する

順番に見ていこう。

ステップ1:助成団体リサーチとアラインメント

何も書く前に、助成団体について見つけられるすべてをAIに読み込ませる:

[助成団体名]に助成金を申請します。把握している情報:

- ミッションステートメント:[ウェブサイトからペースト]
- 最近の助成先:[わかれば3-5団体をリスト]
- 今回の助成サイクルの優先事項:[ガイドラインからペースト]
- 評価基準:[募集要項からペースト]
- 使用している特定の言葉やフレームワーク:[繰り返し登場する用語をメモ]

当団体の情報:[コンテキストブロックをペースト]
申請プログラム:[簡単な説明]

この分析に基づき、以下を教えてください:
1. 当プログラムがこの助成団体の優先事項と合致するトップ3のポイント
2. 申請書でミラーリングすべき助成団体の言語
3. 申請に対する潜在的な懸念点

この1つのプロンプトで、一文も書かずに戦略的なロードマップが手に入る。何を強調し、どの言葉を使い、どの反論に先手を打つべきか。

日本のNPO環境では、助成財団(トヨタ財団、日本財団、各地域の市民活動支援センター)がそれぞれ独自の優先分野と申請フォーマットを持っている。行政の補助金(厚生労働省、文部科学省系)はさらに独自のフォーマットがある。この「相手の言葉を使う」テクニックはどちらにも有効。

ステップ2:ニーズステートメント

ニーズステートメントは申請書の成否を分ける。答えるべき問い:なぜこの問題が重要で、なぜ今なのか?

以下の仕様で助成金申請書のニーズステートメントを書いてください:

課題:[プログラムが取り組む問題]
影響を受ける人々:[誰が、どこで影響を受けているか]
地域データ:[コミュニティ固有の統計——実数を使用]
全国的な文脈:[緊急性を裏付けるより広いトレンド]
サービスのギャップ:[現在欠けていて、プログラムが埋めるもの]
人間的要素:[ニーズを物語る匿名化されたストーリーやシナリオ]

助成団体の優先事項:[この特定の助成団体が重視するもの]

要件:
- 800-1200文字
- 具体的なストーリーやシナリオから始め、データに広げる
- 能動態を使う
- プログラムがこのニーズにどう応えるかへの明確な導入で締める
- 助成団体の言語を自然にミラーリングする

重要な警告: データを提供しないとAIは統計を「生成」する。これらの数字は捏造の可能性がある。AI生成データは必ず自分のプログラム記録、総務省統計局、厚生労働省データ、地域の実態調査など一次資料の検証済み数字に置き換える。助成団体が統計をチェックして嘘だと分かれば、その時点で不採択。

ステップ3:プログラム記述とロジックモデル

プログラム記述はアプローチの仕組みを示す。AIはこれを明確に構造化するのが得意:

助成金申請書のプログラム記述を作成してください:

プログラム名:[名前]
対象者:[サービスを提供する人々]
プログラム活動:
- [活動1:内容、頻度、誰が実施するか]
- [活動2]
- [活動3]

変化の理論:[これらの活動がアウトカムにつながると考える根拠]
エビデンス基盤:[アプローチを支持する研究や過去の実績]
スタッフとパートナー:[実施者]
スケジュール:[プログラム期間と主要マイルストーン]

フォーマット:流れるようなナラティブ(箇条書きではなく)で800-1200文字。
簡潔なロジックモデルを含める:インプット→活動→アウトプット→アウトカム

ロジックモデルはAIが特に強みを発揮するところ。プログラムの仕組みに関するメモをクリーンで論理的な流れに整理してくれる——助成金の審査員が好む形式そのもの。

ステップ4:目標・指標・アウトカム

助成団体はSMART目標を求める——具体的、測定可能、達成可能、関連性がある、期限付き。AIは曖昧なゴールをシャープな目標に変換するのを助ける:

以下のプログラム目標をSMART目標に変換してください:

目標:
- [例:「子どもの学力を向上させる」]
- [例:「保護者の参加を増やす」]
- [例:「地域のパートナーシップを強化する」]

各目標について:
1. 具体的なターゲットと期限を含む測定可能な目標を1つ
2. 主要業績指標(KPI)を2つ
3. 各KPIのデータ収集方法

プログラムは[期間]にわたり[人数]の参加者にサービス提供。
同様のプログラムの現実的な改善率に基づいて設定。

注意深くレビューすること。AIは非現実的な目標を設定する場合がある。経験上20%の改善が現実的なら、AIに50%を約束させてはいけない。

ステップ5:予算説明

予算説明は各費目がなぜ必要かを説明するセクション。多くの人が最も嫌がり、多くの申請書が間違えるところ。

以下の費目で助成金申請書の予算説明を書いてください:

プログラム予算:
- プログラムコーディネーター(0.5 FTE):150万円
- ワークショップ教材費:18万円
- 参加者交通費:15万円
- 評価コンサルタント:30万円
- ICTツール:9万円
- 間接経費(12%):26.6万円

合計申請額:248.6万円

各費目について:
1. プログラム成功のためになぜ必要か
2. 金額の算出根拠
3. この費用がカバーされなかった場合の影響

トーン:プロフェッショナル、透明、根拠づけられている。
この資金は経費ではなく投資だと示す。

ステップ6:レビューと仕上げ

ドラフトを組み立てた後、AIで最終レビュー:

この助成金申請書をレビューしてください:
1. 助成団体の優先事項との整合性:[優先事項をペースト]
2. ニーズステートメント、プログラム記述、目標間の一貫性
3. 明確で説得力ある言語(専門用語、受動態、曖昧さを排除)
4. 審査員が未回答の疑問を持ちそうなギャップ
5. 全体の説得力を10段階評価し、具体的な改善提案

[完成ドラフトをペースト]

これは同僚にレビューを頼むのをシミュレートする——少人数のNPOでは贅沢なこと。

適応のスーパーパワー

連続して助成金を申請するライターにとって、AIが最も時間を節約するのがここ。ある助成団体向けの強い申請書ができたら、別の助成団体への適応は速い:

[助成団体A]向けに書いた助成金申請書があります。
Aの優先事項は[フォーカス]。
これを[助成団体B]向けに適応させたい。
Bの優先事項は[フォーカス]。

プログラム記述のコアは維持しつつ:
1. ニーズステートメントを[Bの優先事項]を強調するようリフレーミング
2. 言語を[Bの語彙]にミラーリング
3. アウトカムの強調を[Bが測定するもの]にシフト
4. 大幅な書き直しが必要なセクションと微調整で済むセクションを明示

元の申請書:
[ペースト]

以前は全面書き直しが必要だった作業が、1時間の集中的なリファインメントで済む。

Key Takeaways

  • 一文字も書く前に、助成団体のコンテキストをAIにロードする
  • 申請書をセクションごとに構築——ニーズステートメント、プログラム記述、目標、予算説明
  • AI生成の統計は絶対に信用しない——必ず実データで検証・置き換え
  • ロジックモデルで活動からアウトカムへの明確な道筋を示す
  • 強い申請書を新しい助成団体向けにゼロからではなくリフレーミングで適応させる

次のレッスンでは、寄付者を長期的なパートナーに変えるAIコミュニケーションとファンドレイジング戦略に取り組む。

理解度チェック

1. AIで助成金申請書を書くとき、最初にすべき最も重要なステップは?

2. AI生成の助成金申請書における統計データの扱い方は?

3. 助成団体を動かす説得力あるニーズステートメントとは?

4. 異なる助成団体向けに申請書を適応させるとき、何を変えるべき?

すべての問題に答えてから確認できます

まず上のクイズを完了してください

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