日本における「AI動画を無料でどう作るか」という問いに対する答えは、あと数日だけ非常にシンプルです。Geminiアプリを開くこと。7月30日(米国時間では7月29日)、GoogleはGoogle AIのサブスクリプション契約を持たない一般ユーザー向けに、動画生成を最大10本まで無料で開放しました。日本のテックメディアも一斉に報じており、インプレス系の「窓の杜」やPC Watchが早速記事を投稿しています。日本時間で締め切りとなるのは8月5日(火)の午後3時59分です。このキャンペーンの対象となっているのは、今年5月のGoogle I/Oで発表された動画モデル「Gemini Omni」です。
Googleが無料開放した機能とは
通常、Geminiでの動画生成は有料プランの独占機能です。個人アカウントの場合、Google AI ProまたはUltraの契約が必要です。しかし今回の期間限定キャンペーンでは、AIプランを持たないアカウントでも最大10本の動画生成が可能です。Gemini Omniはテキストや画像、既存の動画を入力として受け取り、マルチターンでの編集にも対応します。オブジェクトの削除や置換、カメラアングルの変更、シーン遷移、アスペクト比の設定、音声追加などが自由自在に行えるのが魅力です。
日本の初期利用者がX(旧Twitter)で指摘している点の一つが、日本語の文字レンダリングと音声品質の高さです。これまでの多くの動画モデルを上回る完成度であり、英語ファーストでリリースされるAI動画ツールが多い中で、日本のユーザーにとって今回ほど実用的なキャンペーンは珍しいと言えます。
はじめての動画を作ろう
ステップ1:ボタンを見つけよう
スマホのGeminiアプリを開くか、PCならgemini.google.comにアクセスしてください。プロンプト欄にある「ツール」メニューを開き、「Create video(動画を作成)」を選択しましょう。表示されない場合はアプリのアップデートを試してみてください。展開は順調に進んでおり、ほとんどのアカウントで1日以内に利用可能になっています。
ステップ2:映画ではなく、1カットを描写しよう
生成される動画はすべて8秒間です。「自店のプロモーション動画を作って」といった広い指示は避けましょう。被写体、動作、背景、照明など、1つのショットに焦点を当てて描写するのがコツです。例えば「小さな店舗の温かい夕暮れ時、ラーメンの丼から湯気が立ち上る様子をゆっくり寄ったクローズアップ、カメラが徐々に接近していく」といった具合です。
ステップ3:最初から作り直すのではなく、リミックスしよう
最初の結果は大体8割方当たっています。プロンプトを書き換えて新しい生成に挑むのではなく、編集ツールを使って気になる部分だけを修正しましょう。「同じ構図で、夜にしてネオンサインを追加して」のように指示を出すのです。会話を重ねるように操作するユーザーほど、10本という枠組みを最大限に活用できます。なお、一部の日本のユーザーからは、ポリシー違反で生成が失敗してもカウントが減ってしまうケースが報告されているので、投稿のたびに慎重になることをおすすめします。
まずは試したいプロンプト3選
- あなたが販売・制作しているもの — ECサイトの商品写真用、あるいは飲食店のInstagram用料理ショット
- 実際に撮影が難しいもの — 雲の中を飛ぶドローンから見た日の出の富士山、機械式時計が自身を組み立てる様子を描いた分解図
- 純粋に楽しむためのもの — 動物系のショート動画がトレンドになっています。モデルの運動表現や物理演算の癖を学ぶのに最適です
これはあなたにどんな意味があるのか
小規模事業者の方へ:これは、8秒間のAI動画があなたのInstagramや店頭ディスプレイで機能するかを試す、完全無料の実験台です。商品ショット1枚を作るために費用はかかりません。
クリエイターや副業をしている方へ:10本あれば短い動画のストーリーボード作成に十分役立ちます。毎回同じキャラクターを描写するよう指示し、CapCutや好みの編集ソフトでつなぎ合わせましょう。完璧にシームレスには仕上がらないかもしれませんが、有料ツールのワークフローを無料で体験できる絶好の機会です。
教師や研修担当者の方へ:「実際に撮影が難しいもの」カテゴリーがあなたの得意分野です。細胞分裂の様子、江戸時代の街並み、火山の断面図など。授業の導入部分で使える8秒間のビジュアルフックとして活用できます。
AIに興味のある全ての人へ:今週こそが、2026年のAI動画が何ができ、何をできないのかを肌で知る最もコストの低い方法です。
ただし、できないことも知っておこう
- 長さは厳密に8秒です。それ以上のコンテンツを作りたい場合は、外部エディタでclipをつなぐ必要があります。
- コンテンツフィルタが厳格です。実在の有名人や特定個人が含まれるプロンプトは拒否されます。また、失敗した生成でも枠数を消費してしまうことがあるため注意が必要です。
- 出来栄えはガチャ感覚です。同じプロンプトでも、美しい仕上がりになるか物理法則無視の夢を見るかは運次第です。初期テストユーザーの間では、Omniの安定性はVeoにやや劣るとの評価もありますが、ライティングや質感の再現力は優れているとされています。
- 18歳以上のみ利用可能で、すべての動画にはGoogleの非可視水印「SynthID」(AI生成であることを機械が検知可能な形式)が埋め込まれます。
- 8月5日(日本時間)を過ぎると、動画生成機能は再び有償のGoogle AIプランに戻ります。
まとめ:今が使いどき
締め切り時刻は正確に日本時間8月5日午後3時59分です。今週末に30分と10本の生成枠を使えば、この話題について語っている人々の多くよりも、AI動画の本質を理解できるはずです。
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